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ラオスの水田生態系の重要性を普及啓発するための環境教育活動(概要と成果物)

ラオスの水田生態系は住民の主食のコメの生産場所だけでなく、魚類・昆虫類などタンパク源の供給場所でもあります。住民は日常的に水田とその周辺から野生動植物を採集・利用してきましたが、近年は同国政府が焼畑を抑制しており水田生態系への住民の依存度が高まっています。

当財団は、急速な経済成長が進むラオスにおいて、日本のNPO法人アジア農山漁村ネットワーク(代表:池ノ上宏氏)に「水田生態系の持続可能な利用=Sustainable Utilization of Rice-field Ecosystem (SURE)」事業を2007年度から2016年度まで委託しました。同事業の目的は、次世代を担う学童や地元住民の環境保全意識を高めることです。

アジア農山漁村ネットワークは、ラオス農林省畜水産局ナムスワン養殖開発センター、ラオス国立大学環境科学部の教員と同学部の学生が組織する環境保全活動のボランティア団体と協力して、ビエンチャン県などの村の小中学校(小中学生や教員など)を対象とした水田生態系の重要性を普及啓発するための環境教育活動を実施しました。日本の一般財団法人 自然環境研究センターの研究員も随時技術アドバイザーとして参加しました。

各種の環境教育活動を行う中、アジア農山漁村ネットワークはラオス国立大学環境科学部、理学部、教育学部、林学部、農学部の職員等と協力して、1)環境教育の教材となるラオス語版の普及啓発冊子と水生生物小冊子6部(トンボ編、水生カメムシ編、水生甲虫編、カエル編、魚編、水生植物編)、2)写真集「ラオスの人々の生活と自然」、3)水田生態系の重要性を示すポスター、4)学校における啓発活動に有効なショルダーバッグなどを製作しました。2)の写真集「ラオスの人々の生活と自然」は、一般人の写真撮影グループ5組がラオスの水田生態系を中心とした人々の生活と自然の1年間を記録した写真歳時記です。

これらの活動に携わった学生は、野外で調査を行う知識や技術を習得しただけではなく、小中学校の児童生徒や教員に環境教育を行う技術を習得し、さらに小冊子やポスター等の環境教育の教材を作成しました。こうした学生の多くは、卒業後、教員や環境保全に関連する機関に就職しました。

ここでは、主な成果物として、上記1)と2)の資料を掲載します(使用言語はすべてラオス語です)。

成果物1)

成果物2)

 

 

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