アジア・太平洋地域の開発途上国の若手研究者等に対し、自然環境およびその保全や持続可能な利用に関する調査研究のための研究費を助成します。助成を通じて、当該地域の自然環境保全に貢献し、さらに同分野の今後を担う現地人材の育成を図ることを目的としています。
研究助成の概要
1.助成金額
1件当たり最大50万円
2.助成期間
1年、または最長で2年
3.助成対象
3-1.助成対象者
以下の要件すべてに当てはまる申請者を助成対象とします。
- アジア・太平洋地域の開発途上国出身者
- 申請時、助成対象国内の研究機関や大学、またはそれに準ずる組織に所属する常勤の研究者および博士課程の学生
- 40歳未満の者
- 申請研究分野における研究遂行能力、時間管理能力、資金管理能力を有する者
- 英語によるコミュニケーションが可能な者
- 申請時、NEF から助成を受けていない者
- 申請時、複数の申請をNEF に行っていない者
3-2.助成対象となる調査研究
以下の要件すべてに当てはまる調査研究を助成対象とします。
- 野外活動を主体とした、自国の自然環境保全に資する調査研究
- 申請者自身が
就学または就労先の国で実施する調査研究(チームによる調査研究は対象外)
- 開始から1 年もしくは2 年以内に目的を達成し得る調査研究(報告書提出までを含む;下記「その他」も参照)
- NEF 単独、あるいはそれと申請者の所属先が負担する予算のみによって実施される調査研究(他の助成団体等からも金銭的援助があり、NEF が研究費全体の一部のみ負担する案件は対象外)
3-3 助成対象となる国と地域
インドネシア、カンボジア、キリバス、サモア、スリランカ、ソロモン諸島、タイ、ツバル、トンガ、ナウル、ネパール、バヌアツ、バングラデシュ、パプアニューギニア、パラオ、フィジー、フィリピン、ブータン、ベトナム、マーシャル諸島、マレーシア、ミクロネシア、ミャンマー、モルディブ、モンゴル、ラオス、東ティモール
4.経費
4-1.助成対象となる経費
- 調査に必要な消耗品類の購入費(採集道具や薬品類等)
- 野外調査にかかる旅費(宿泊費・食費・交通費等)
- 参考資料(学術文献や図書等)の購入費
- 調査研究を遂行するうえで最低限必要となる支援者(助手、ポーター、ガイド等)に対する賃金または労働コスト
4-2.助成対象とならない経費
- 申請者自身や支援者に支払われる給与や学費
- 申請者の所属機関の施設改修費や、大規模な設備(生物の飼育・栽培設備等)の導入にかかる費用
- 所属機関保有の共用品でまかなえる、または汎用性の高い機器材の購入費(例:パーソナルコンピューターやその周辺機器、プロジェクター、GPS、高額な分析機器類、デジタルカメラ、顕微鏡、自動車やバイク等。ただし、申請者の説明から、新規購入の必要性が認められるものを除く)
- アドバイザーや専門家に支払う謝礼やコンサルティング費、招致にかかる費用
- 国内で行われる会議や研修への参加費
- 国際会議・研修・ワークショップへの参加費及び海外への渡航費
- 成果の普及啓発にかかる費用
- 成果を公表する際、その出版にかかる費用
- 申請時あるいはそれ以前に実施した活動の経費
- 申請者が所属する組織等の間接経費・一般管理費
5.助成金受取者の義務
- 研究者として、研究倫理に従い、公正に対象研究を実施すること
- 申請研究を実施する上で必要となる各種手続きや届け出、個人・機関との契約等について、申請者自身で行うこと
- 助成を受けた調査研究の終了時に、調査研究報告書と収支報告書をNEF事務局に提出すること
- 助成を受けた調査研究が1年を超える場合は、調査研究開始から1年経過時に、進捗状況を記した中間報告書をNEF事務局に提出すること
なお、報告書類の作成については、書式のダウンロードの報告書作成のガイドラインを参照してください。
6.その他
助成期間終了後も調査研究を継続する必要があり、さらにその要望がある場合には、報告書提出後に、継続に関する申請書を提出することができます。提出書類や手続きは、通常の申請と同様です。ただし継続案件が承認されるのは1回だけです。
申請方法
1.申請に必要な書類
申請には、英語で書かれた以下の書類2点が必要です。
2.提出先
申請書類一式は、電子メール、FAX、または郵送にてNEF事務局に提出してください。
3.提出期限
提出期限は年2回です。2023年度の提出期限は、4 月17日と10 月16日です。申請書類に不備等がある場合は、提出期限までに提出された申請書でも次回の審査に回しますので、早めの提出をお勧めします。
4.選考基準
提出された申請書は、事務局が申請要件に合致しているかを確認したうえで、外部の学識経験者で構成されるNEF 研究助成選考委員会が審査を行い、助成の可否や助成額を決定します。審査の結果、助成額が申請金額より減額される場合があります。
なお、審査の過程では以下の点を考慮します。
- 調査研究の目的や内容が、自然環境保全に貢献するものであるか
- 調査研究に独自の視点(オリジナリティ)があるか
- 調査研究の内容と構成が、目的達成に向けて妥当であるか
- 調査研究のスケジュールが妥当であるか
- 調査研究の内容に照らし、予算の積算が妥当であるか
- 調査研究の実施にあたり、申請者の学識や経験が十分であるか
- 信頼性のある照会先が挙げられているか
5.申請書の剽窃チェック
剽窃検知ツールiThenticateを利用し、提出された申請書のチェックを選考課程の中で行います。 剽窃または自己剽窃と判断された申請書は却下となりますので、ご注意ください。
6.選考結果の発表
各提出期限日から3カ月後までに、選考結果(助成が決定した申請者氏名、研究の課題等)を助成先一覧に掲載します。助成が決定した申請者には、選考結果の通知と共に支払手続について連絡を行います。
書式のダウンロード
申請書式
報告書
研究助成の成果論文の投稿費用の支援
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